【反格差デモ仕掛け人】 「今後、数週間で明確な要求が出る。今月29日に世界中で数百万人規模のデモを行い、(投機目的の)金融取引に1%の税金を課すよう要求する。今の世界経済は地球規模のカジノだ」


(写真:2011年10月15日、チリの首都サンチャゴでの反格差デモに6万人が参加)


反格差デモ仕掛け人「今後数週間で明確な要求」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111016-OYT1T00529.htm?from=main1


 【ニューヨーク=吉形祐司】米ニューヨークから世界に波及した「格差是正」を求めるデモは7月中旬、数々のキャンペーンを展開する社会派の雑誌「アドバスターズ」(カナダ・バンクーバー)がホームページで呼びかけた。仕掛け人となった創刊者カレ・ラースン氏(69)に電話で狙いなどを聞いた。


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 ――なぜ「ウォール街占拠」を呼びかけたのか。

 「ウォール街は資本主義の象徴。2008年の金融危機の根源で、世界に影響を及ぼした。ウォール街に対しカナダからも戦いを挑む権利はある。5月から7月にかけて計画を練った」

 ――デモは手慣れた人が組織しているように見える。

 「中核の数人は欧州各地のデモに参加し、組織化や食料供給などを学んだ。米国で爆発的な支持を得て運動が生命を得た」

 ――急速に世界に広がったのはなぜか。

 「当初から(ネットで)デモを生中継した。ネットでの情報発信は非常に強力かつ重要な要素だ」

 ――具体的な要求に欠けるとの批判もある。

 「今後、数週間で明確な要求が出る。今月29日に世界中で数百万人規模のデモを行い、(投機目的の)金融取引に1%の税金を課すよう要求する。今の世界経済は地球規模のカジノだ」

 ◆アドバスターズ=消費社会の現状を批判する非営利団体「アドバスターズ・メディア財団」(1989年設立)が隔月で発行する雑誌。誌名は「広告破壊者」を意味する。

(2011年10月16日22時57分 読売新聞)