【コレア大統領来日にあたって】9・5京都:シンポジウム「ヤスニ計画:アマゾンの自然を守る逆転の発想」 


(以下、転載・転送大歓迎です!)

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 9・5(日)
 シンポジウム「ヤスニ計画:アマゾンの自然を守る逆転の発想」
 コレア大統領来日にあたって

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【チラシは以下からダウンロードして下さい↓】
9月5日チラシ(表面).pdf 直
9月5日チラシ(裏面).doc 直


●日時:9月5日(日) 午後2-5時

●場所:京都・「かぜのね」 京阪・出町柳駅から徒歩すぐ
〔↓アクセス・マップ〕
http://www.kazenone.org/modules/contents/index.php?content_id=3

●資料代:300円

●内容:
①映像上映
エクアドル・アマゾン地域での石油開発による環境破壊・先住民族被害の深刻な実態を描いた映像
・「ヤスニITTイニシアティブ」に関するエクアドル政府制作の広報映像(日本語字幕付き)
②各分野からの発言・問題提起など
環境・気候変動・生物多様性先住民族・債務問題・フェアトレードなど各分野の研究者・NGO関係者から「ヤスニITTイニシアティブ」やエクアドル市民社会との連帯・交流に関連した発言や問題提起を受けて全体で討議します


(ヤスニ・シンポジウムのご案内)

 南米エクアドルで、地球環境の危機に立ち向かう画期的な試みが始まりました。

 アマゾンの豊かな生態系を湛えるヤスニ国立公園(ヤスニ生物圏保護区*)の地下には8億5千万バーレルの石油が埋蔵されています。エクアドルは世界でもっとも貧しい国の1つと言われており、国の経済は石油の輸出に大きく依存してきました。その一方で、石油採掘はこれまでに土壌・河川の汚染によって多くの人々の居住環境を破壊してきました。ヤスニ国立公園地域で生活している先住民をはじめ多くの人々は、これ以上の環境破壊は許さないと叫び、闘ってきました。自然・生態系を守るか、開発によって貧困を解決するか、この選択を迫られました…というわけではありません。

*ヤスニ生物圏保護区とは
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%82%B9%E3%83%8B%E7%94%9F%E7%89%A9%E5%9C%8F%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E5%8C%BA

 エクアドルの人々は、アマゾンの自然、豊かな生態系を守るのは、世界の環境問題の解決の大きな一歩になる、そう考えました。8億5千万バーレルの石油を採掘し、燃やせば4億1000万トンの二酸化炭素が排出されます。ならば、この石油を地下に永久に埋めておけば、4億1000万トンの二酸化炭素が排出されずにすむ。これは地球温暖化対策への大きな貢献ではないか、と。この石油を採掘して、輸出すれば70億ドルの収入が得られる。教育や医療のために必要な財源の捻出に苦しんでいるエクアドルにとって、この収入を放棄するのは大きな負担だ。

 そこで、エクアドル政府は2007年に、国際社会に向けて「ヤスニ国立公園計画」を提案しました。エクアドルがアマゾンの森と生態系を守るために、ヤスニ国立公園の下に埋蔵されている石油の採掘を永久に断念する、その代償に、国際社会は、エクアドルが失う収入の半分を補償してほしい。



 この提案は国際的にも大きな反響を呼び、具体化に向けた交渉が重ねられてきました。さまざまな紆余曲折を経て、ついに去る8月3日、エクアドル政府と国連開発基金(UNDF)の間で、総額36億ドル(10年間)のヤスニ基金を設立するという契約が締結されました。各国政府や企業、市民団体からの基金を募り、エクアドル政府、国連開発基金、市民代表によって構成される理事会の管理の下で、アマゾンの森林の保護と修復、エクアドルにおける自然エネルギーの利用、先住民の生活環境の保護などのために使うという内容です。すでにドイツ政府が8億3800万ドルの拠出を約束しており、スペイン、フランス、スイス、スウェーデンも拠出を検討しています。

 しかし、基金に対する国際社会の関心次第では、この構想が実現困難になる可能性もあります。また、エクアドル国内では、先住民団体や環境団体が、この計画の前進を歓迎する一方、政府が他の地域において先住民団体の反対運動にもかかわらず石油採掘を進めようとしていることに強く抗議しています。アマゾンの森林・生物と人間の共存・共生への挑戦は、まだ最初の一歩が踏み出されたにすぎません。

 しかし、ヤスニ公園計画が成功すれば、世界は「脱石油」、「脱成長」社会に向けた大きな手掛かりをつかむことができます。すでにナイジェリアやグアテマラの政府が同様の構想を検討しはじめています。国連開発基金との交渉を担当したマリア・エスピノサ自然文化遺産相は「この計画は10年後には、特別な例外ではなく、ルールとなっているでしょう」と語っています。本当にそうなるかどうかは、国際社会の関心と継続的支援にかかっています。

 9月5-8日にエクアドルのコレア大統領が来日します。日本政府に対して、ヤスニ計画への協力が呼びかけられるでしょう。この機会に、市民サイドでもこの取り組みへの関心を高め、支援を呼びかけていくために、ささやかな集まりを企画しました。まず、ヤスニ国立公園の豊かな自然を実感し、ヤスニ国立公園計画とは何かを知ることから始めたいと考えています。

 この地球環境の危機に立ち向かうエクアドルの画期的な試みにご関心のある方は、ぜひこのシンポジウムにご参加ください。


主催:シンポジウム「ヤスニ計画:アマゾンの自然を守る逆転の発想」実行委員会
実行委員会呼びかけ:内富一(ジュビリー関西)、春日匠(ATTAC京都)、喜多幡佳秀(ATTAC関西)

協力:ATTAC関西、ATTAC京都、ジュビリー関西、市民社会フォーラム(8月31日現在、協力団体を募集中です)

実行委員会連絡先:yasuni@attac.jp
または 春日(090-9694-4180)まで


(参考情報)

なお、翌9月6日(月)には東京でもコレア来日に関連して同趣旨の市民集会が予定されていますし、9月11日(土)にはアジア太平洋資料センター(PARC)でエクアドルの石油開発と環境破壊を考えるイベントが行われます。

〔開発と権利のための行動センター〕
9/6 イベント Viva Yasuni! 石油依存社会に対するアマゾンからの挑戦
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2010/08/96-a42e.html

〔アジア太平洋資料センター〕
エクアドルの石油開発と環境破壊を考える
ドキュメンタリー映画『CRUDE』上映&トーク
http://www.parc-jp.org/freeschool/event/100911.html


(ヤスニ計画に関する最新情報は以下のサイトを参照してください)

〔開発と権利のための行動センター〕
エクアドル:ヤスニ−ITTイニシアティブが実現に向けて一歩を踏み出す
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2010/08/itt-7dc0.html

ラテンアメリカの政治経済〕
エクアドル:ヤスニーITT提案、実現に向け大きく前進(8月3日)
http://ameblo.jp/guevaristajapones/entry-10609699722.html

ラテンアメリカから見ると〕
エクアドル:「セルバ、シ(イエス)」、「石油、ノ(ノー)」
http://la-news.cocolog-nifty.com/lanews/2010/08/5362100804-9b29.html

〔AFP〕
エクアドル、「石油採掘中止料」で国連開発計画と合意
http://la-news.cocolog-nifty.com/lanews/2010/08/5362100804-9b29.html

ナショナル・ジオグラフィック日本語版〕
エクアドル、石油“非開発”費用を要請
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20100614002