【7・28国連総会で「水への権利」決議採択を!】「水への権利」を勝ち取るために今こそ全地球で行動を!


(写真:コチャバンバの水戦争での民衆の勝利10周年を記念する行進「水はみんなの物だ!」)
出所:http://upsidedownworld.org/main/bolivia-archives-31/2455-bolivia-memories-of-the-water-war-and-preparation-for-the-world-climate-conference

(参考サイト)
【デモクラシー・ナウ!の動画】コチャバンバ「水戦争」から10年 民営化阻止の民衆闘争をふり返る
http://democracynow.jp/video/20100419-2

ボリビアコチャバンバでは10年前、最も大切な天然資源である水をめぐり、壮絶な「水戦争」が起こりました。その数カ月前にはシアトルで、WTOへの抗議行動で総会が中止になっており、時を同じくして米大陸の南北で企業中心のクローバリゼーションに対する民衆の抵抗を象徴する事件が置きました。コチャバンバ市では政府が米国企業ベクテルに水道管理権を売り渡したことに危機感を抱いた民衆が一斉に立ち上がり、契約取り消しをもとめて広場を占拠しました。政府は軍を投入し、戒厳令を発令して弾圧しましたが、「水の権利」を守ろうとする民衆の反乱には勝てず、結局は民衆の要求に屈しました。2月と4月の二度にわたる壮絶な街頭闘争の結果、ボリビアの民衆はベクテル社を追い出しました。水戦争の当時、住民側の組織で重要な役割を担当したはたしたマルセラ・オリベラに当時の話を聞きます。

誰がどのように反対運動を組織したのか、「広場の占拠」が始まった経緯は、エボ・モラレスの役割は、などなど興味深い話がつづきます。「勝てるなんて誰も思っていなかった」というマルセラ・オリベラは、民衆が立ち上がれば何一つ変えられないものはない、政府の既定路線であってもひっくり返すことができると水戦争が教えてくれたと言います。「広場の占拠」が闘争の中心になったのは、公共のものである広場を市民が使うことは市民の権利であると主張するためでした。この闘いは水だけの問題ではなく、自然や住民の生活にとって重要なことを誰が決めるのかを問う民主主義の闘争であり、民営化に対抗する別の道を見出すための第一歩でした。(中野)。

ゲスト
マルセラ・オリベラ(Marcela Olivera)
「水と生活の防衛連合」の国際連絡担当主任

字幕翻訳:小椋優子/校正:大竹秀子
全体監修:中野真紀子・付天斉



AMネットさんのブログでもすでに紹介されていますが、来る7月28日、国連総会で、ボリビアが提案している「水への権利」決議が討議・採択されようとしています。この国際キャンペーンに日本からも合流しましょう。

AMネット オフィシャル・ブログ
【7/20-28】国連・水と衛生に関する独立専門家が来日中です 
http://am-net.seesaa.net/article/157334089.html

「なお、現在、国連総会にてボリビア政府によって「水と衛生への人権」決議が提案されています。日本政府にこの決議に賛同するよう、以下のサイトからメールを送ることができます」

http://www.blueplanetproject.net/RightToWater/7days-action.html


 以下、Our Water Commonsのサイトに載せられた記事の粗い意訳です。正確な内容は原文をお確かめください。

Our Water Commons
http://www.ourwatercommons.org/feature/act-now-win-right-water-around-globe


(以下はジュビリー関西による意訳)


「水への権利」を勝ち取るために今こそ全地球で行動を!


 ダニエル・モス


 この7月28日、数年間にわたる草の根からの圧力を受けて、国連総会で、「安全で清潔な飲み水と衛生設備への権利」を支持する決議が検討・討議される*1。

*1
ミハエル・ゴルバチョフ「水への権利」(ニューヨーク・タイムズ
http://www.nytimes.com/2010/07/17/opinion/17iht-edgorbachev.html?_r=1

 国連総会議長に対する水問題に関する前上級顧問モード・バーロウは、クリーン・ウォーターへのアクセスの否定は、最大の人権侵害であると述べた。いくつかの愕くべき統計を思い起こすことには価値がある。

*2
モード・バーロウ「クリーン・ウォーターへのアクセスはもっとも侵害されている人権」(ガーディアン)
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/cif-green/2010/jul/21/access-clean-water-human-right


(ポスター:水は権利だ!商品ではない!)


 12億人が安全な飲み水にアクセスできず、26億人がしかるべき衛生設備へのアクセスを欠いている。8秒に一人の割合で、子供達が予防することの可能な水に起因する病気で命を失っている。特に女性と少女が、水や衛生設備の欠如から被害を受けている。

 世界人権宣言では、水と衛生設備への権利が明示的に認められてはいなかった。それは、加盟国のこれらの基本的な権利の存在を拒むことを許してきたのである。気候変動によって、水の欠乏と汚染はすでに増大している。



(写真:コチャバンバの水戦争での民衆の勝利10周年を記念する行進)


 悲しむべきことに、多くの国々が、中でももっとも悪名高いのは、米国、カナダ、オーストラリア、イギリスであるが、水と衛生設備に対する権利を確立するための決議に反対している。北と南の間の分裂は広がりつつある。

 政策決定者に影響を与えるための現在進行中の二つのタイムリーなキャンペーンがある。一つは、米国連大使に決議を支持するよう圧力をかけるためのものである*3。もう一つは、世界中から選出された議員が国連総会の加盟国に対する公開声明に署名するものである*4。

*3
Ask The U.S. Ambassador to Support the Human Right to Water
http://action.foodandwaterwatch.org/p/dia/action/public/?action_KEY=4405
*4
Join the Global Week of Action for the Human Right to Water and Sanitation
Open Statement
http://www.blueplanetproject.net/RightToWater/7days-statement.html

 この星の植物や動物に関してはどうなのか?水に対する権利を勝ち取ることはまた、この星のエコシステムもまたその公正な水に対する分け前を受け取ることを保障するのだろうか。そうではないが、しかし、この決議は全地球におけるわれわれの水というコモンズをわれわれがどう管理するかについてラジカルに考え直す重要な第一歩となるであろう。最近、ボリビアが「マザーアースの権利」に関する決議に対して同じような支持を打ち出している。

 世界中ののどを渇かせた人々はたらふく水を飲むだろう。今こそ行動を!