エクアドル政府、ヤスニITTイニシアチブへの日本の参加を要請、鳩山首相はコレア大統領の来日を希望


(写真:化石燃料の採掘中止で地球温暖化防止に貢献し、生物多様性の宝庫・先住民の生活圏であるアマゾン熱帯雨林を保護、同時に貧困問題の解決もめざすヤスニITTイニシアティブ)
出典:ヤスニITTプロジェクト(エクアドル
JA EL PROYECTO YASUNI-ITT.ppt 直

 3月27日に配信されたニュースです(翻訳は補完通貨研究所JAPANの廣田裕之氏による)。記事中に「(首相特使として)内藤氏は、(鳩山首相は)エクアドル大統領が年内に日本を訪れることを望んでいることを伝えた」とあるように、本年11月に横浜で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)にオブザーバーとしてエクアドルラファエル・コレア大統領を招請するという動きもあるとの情報も流れています。

 なお、来日されたジュビリー・エクアドル代表のデルファ・マンティージャさんは、日本政府がエクアドルに対して保有する債権を放棄して(債務を帳消しにして)「ヤスニ保証債」の購入に当てるよう日本の市民運動が政府に働きかけることを提案されていました。


エクアドル、ヤスニITTイニシアチブへの日本の参加を要請(鳩山首相はコレア大統領の来日を希望)
http://www.hoy.com.ec/noticias-ecuador/ecuador-pide-a-japon-participar-en-la-iniciativa-yasuni-itt-399690.html


 エクアドルは、国際的経済補償を見返りとして生態系面で非常に豊かな公園(原文のまま: おそらく国立公園のことだと思われます: 広田注)に位置する重要な石油保護区を採掘せずに残すことを政府(エクアドルの新聞なのでエクアドル政府のこと: 広田注)が模索しているヤスニITT環境イニシアチブへの参加を検討するよう、日本に対して本日要請した。


【キト、EFE(スペインの通信社: 訳注)】 リカルド・パティーニョ外相は日本総務省内藤正光副大臣に対してこの環境プロジェクトを説明し、日本政府に対して「支援を検討し、世界レベルで唯一のイニシアチブを支援するための資源を確約」可能にするように求めた。

 ヤスニ公園プロジェクトでは、ITT保護区の原油を地底に残して4億1000万トン程度の二酸化炭素産出を食い止め、そのかわりに国際的経済補償として少なくとも、石油の採掘で得るであろう資源の半分を要求する。

 公式声明によると日本代表は、同国が「平和と環境保護を擁護」し、環境保護プログラムにおいて「世界のリーダー」であると保証し、このためヤスニITTプロジェクトが「反汚染という闘いの分野において非常に興味深いものとなる可能性がある」と考慮した。

 その一方でエクアドル外相は日本側に対し、エクアドル政府が「両国間での貿易促進」や「技術移転の深化」の準備ができており、この願望について内藤氏は日本の鳩山由紀夫首相に伝えると約束した。

 さらに、日本の首相からの手紙をラファエル・コレア大統領に届けるべくパティーニョ氏に渡したあとで内藤氏は、エクアドル大統領が年内に日本を訪れることを望んでいることを伝えた。

翻訳:廣田裕之(補完通貨研究所JAPAN)


(関連情報サイト)

ヤスニ・プロジェクトにイランが参加か?:エクアドル(「ラテンアメリカから見ると」)
http://la-news.cocolog-nifty.com/lanews/2010/03/4942100303-1aec.html
エクアドル:ヤスニ提案への支援をイランにもとめる(3月8日)(「ラテンアメリカの政治経済」)
http://ameblo.jp/guevaristajapones/entry-10478087876.html