【10・22COP10京都シンポジウム】「フェアトレード・コーヒーと先住民族から考える生物多様性」
(転送・転載歓迎)
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10月22日(金) COP10京都シンポジウム
−エクアドル・インタグ鉱山開発反対運動と地域の自立
+生物多様性とアンデス・アマゾンの先住民族運動−
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(写真:世界有数の生物多様性を誇るエクアドル・インタグ地方の熱帯雲霧林)
出所:http://www.portaldelmedioambiente.com/mirador/5509/
10月18日、いよいよ名古屋で「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」が開幕しました。「生物多様性」の問題について広く市民が考える絶好の機会です。そこで私たちは京都の地において「フェアトレード」と「先住民族問題」をキーワードにして「生物多様性」について考えるシンポジウムを企画しました。
私たちは、9月5日、エクアドルのコレア大統領来日に関連して、京都の地で同大統領が世界に向けて提案している「ヤスニITTイニシアティブ」(アマゾンの熱帯林の地下に眠る石油資源〔化石燃料〕を採掘しないことで数億トンのCO2排出を削減、地球温暖化防止に貢献するとともに、「生物多様性の宝庫」かつ「地球の肺」であるアマゾン熱帯林とそこにすむ先住民族の生活と文化を守るという画期的なプロジェクト)について考えるシンポジウムを開催しました(30名余の参加)。
シンポジウムでは、地球環境を守る上でのヤスニ・プロジェクトの画期的な意義とともに、ヤスニITT地区以外で進む石油開発や鉱山開発の問題の深刻さについても指摘されました。その一つがエクアドルの「インタグ鉱山開発問題」*です。インタグ地域は熱帯雲霧林という世界的にも極めて貴重な自然を有する国連指定の「生物多様性のホットスポット」ですが、そこで展開されている「インタグ鉱山開発反対運動」は鉱山開発に頼らない地域の自立的発展(森林農法による有機コーヒー栽培)と北側のフェアトレードと現地の社会運動が結びついた「もうひとつの発展」モデルとも言える先進的な事例として評価されています。
(写真:インタグの森を守るアウキ・ティトゥアニャ知事
●未来の世代に豊かな自然を
「世界有数の生物多様性を誇るインタグ地方では、海外企業による鉱山開発の誘致が後を絶ちません。しかし、アウキ・ティトゥアニャ知事をはじめ住民たちは、未来の世代に美しい森ときれいな川を残すことを選びました」)
出所:ナマケモノ倶楽部HPより
http://www.sloth.gr.jp/goods/others_hachidori_coffee2.htm
コレア大統領は来日時に「ヤスニでの石油開発を中止する」「インタグ鉱山は開発しない」(NGOからの要請に対して)と発言していましたが、現地からの報道によれば、最近、インタグ鉱山開発が具体的に動き出しはじめ現地のNGOは大変危惧し国際的な支援を求めています。今回のシンポジウムでは、「インタグ・モデル」ともいえる「フェアトレード」による「生物多様性」保全の取り組みについて、現地を訪問されたウィンドファーム/ナマケモノ倶楽部の日下部伸行さんから豊富な現地映像を交えてお話をお伺いします。
*「インタグ鉱山開発問題」については以下をご参照ください
http://www.sloth.gr.jp/ecua/JUNINantiminingstruggle
また、COP10に並行して名古屋現地では、「先住民族サミット in あいち2010」*や「生物多様性に関する先住民族国際フォーラム」(IIFB)が開催されていますが、「生物多様性」の問題と「先住民族問題」は切り離しがたく結びついています。今回のシンポでは、ボリビアの「コチャバンバ会議」(今年4月に開催された南側民衆・先住民族主体の気候変動国際会議)*やエクアドルの「ヤスニITTイニシアティブ」など南米各国から提案されつつある地球環境保全と「生物多様性」保全のための画期的な取り組みの背景にあるボリビアやエクアドルの先住民族運動や社会運動について、ボリビア・エクアドルの先住民族運動を比較研究されている同志社大学の宮地隆廣さん(9月にも現地を訪問し帰国されたばかり)をお招きしてお話をお聞きします。
また、「生物多様性に関する先住民族国際フォーラム」(IIFB)*に参加・取材された京都精華大学の細川弘明さんより、COP10における先住民族代表の主張について報告していただきます。
*「先住民族サミット in あいち2010」については以下をご参照ください
http://www.for.aichi-pu.ac.jp/tabunka/sekainosato/minzoku/
*「コチャバンバ会議」については以下をご参照ください
http://ameblo.jp/guevaristajapones/entry-10517080483.html
*「生物多様性に関する先住民族国際フォーラム」(IIFB)については以下をご参照ください
http://indigenousnet.blog75.fc2.com/
http://iifb.indigenousportal.com/
「生物多様性」「フェアトレード」「先住民族」「ラテンアメリカ」など多角的な視点からのシンポジウムにできたらと考えておりますので、ご関心のある多くの方のご参加をお待ちしております(なお、学術シンポジウムではなくCOP10関連の市民向けイベントですのでお気軽にご参加ください)。
日時:2010年10月22日(金)午後6時30分〜9時(開場午後6時)
場所:京都大学文学部 新館第7講義室(時計台の北側の文学部新講義棟2階です)
(アクセス・矢印の建物)
http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/about/access/
(京都市バス「百万遍」又は「京大正門前」下車徒歩5分、京阪電鉄「出町柳」駅から東へ徒歩10分)
イベント内容:
(映像上映)
「歴史をつくるヤスニITTイニシアティブ」(日本語字幕版)
(特別報告)
1.「フェアトレードで守る生物多様性−インタグ鉱山開発と森林農法による有機栽培コーヒー の取り組み」
(写真:“汚染と採掘のないINTAG(雲霧林保護区)のための若者、仕事、そして開発!”)
出所:http://jp.globalvoicesonline.org/2009/03/13/472/
報告者:日下部伸行さん(ウインドファーム/ナマケモノ倶楽部)
ウインドファーム
http://www.windfarm.co.jp/
環境=文化NGO ナマケモノ倶楽部
http://www.sloth.gr.jp/
2.「エクアドル・ボリビアの先住民族運動とヤスニITTイニシアティブ、コチャバンバ会議」
(写真:今年4月にボリビアで開催された「気候変動と母なる大地のための世界民衆会議(コチャバンバ会議)」に参加する先住民族の人々)
出所:http://www.sidint.net/tag/climate-change/
報告者:宮地隆廣さん(同志社大学言語文化教育研究センター/比較政治学)
PAGINA de TAKAHIRO MIYACHI
http://www.geocities.jp/miyachi_takahiro/
現在の研究:ボリビアおよびエクアドルにおける先住民運動の政治行動
(主な分析対象)
CSUTCB、CIDOB、MAS(以上ボリビア)
CONAIE、ECUARUNARI、CONFENIAE、MUPP-NP(以上エクアドル)
3.「生物多様性に関する先住民族国際フォーラム」(IIFB)についての報告
報告者:細川弘明さん(京都精華大学・先住民族の10年市民連絡会/環境社会学)
「世界各地の先住民族の自治権や文化復興運動に注目してフィールドワークを重ねてきた。 それとの関連で,森林保全,脱原発,エネルギー問題などの領域を中心に,市民運動をベー スとした調査・情報提供活動も続けている」
http://www.kyoto-seika.ac.jp/hosokawk/
生物多様性条約COP10(名古屋会議)での先住民族の主張
http://itacim.blogspot.com/2010/10/indigenvcop10.html
4.会場で【ヤスニITTのポスター】『地球の子ども新聞』ヤスニITT特集号を展示販売します
『地球の子ども新聞』ヤスニITT特集号(B2カラーポスター1枚500円)
http://d.hatena.ne.jp/Jubilee_Kansai/20101016/1287238006
資料代:500円(事前申し込み不要、どなたでも自由に参加できます)
主催:「フェアトレード・コーヒーと先住民族から考える生物多様性」シンポジウム実行委員会
呼びかけ:喜多幡佳秀(ATTAC関西)、春日匠(ATTAC京都)、日下部伸行(ウインドファーム/ナマケモノ倶楽部)、内富一(ジュビリー関西ネットワーク)
お問い合わせ・連絡先:yasuni@attac.jp